形式写真を撮る

■形式写真とは■
「観やすく」を最優先に。鉄道写真はジャンルがはっきりしない中、形式写真だけは鉄道ファンの中で意味が一致しますね。形式写真の条件はこちらの通り。

形式写真とは
1.列車全体が合焦している。
2.画面のほとんどを列車が占める。
3.適正露出。
4.車両と同じ目線。

この条件を満たすためには

■1.絞り込む■
絞りを優先して絞込み、なるべくシャッタースピードを遅く。そのためには「停車中の列車を三脚を使用して撮影。」が基本。レンズを絞り込むことによって被写体深度が深くなり、写真全体のピントが合うようになります。また、遠くから望遠レンズで撮影するより、近くで標準レンズを使って撮影しましょう。望遠レンズは被写体深度が浅いから。最後にピンとは乗務員用のドアに合わせる。レンズの特性として合焦点よりも前がボケやすく、後ろが合いやすい。つまり、車両の最前部にピントを合わせると車両後方がボケるが、後ろに合わせると前方部がボケる。だから最前部のやや後ろのドア付近を狙う。ついでに被写体深度だけを考えるならデジタル一眼レフよりもコンパクトデジタルカメラをお勧めする。コンパクトデジカメはデジ一眼よりもCCDが小さく、物理的焦点距離が小さいため被写体深度がより深くなる。

■2.斜めから撮影■
写真に車両の先頭部と側面部が写るように構図を撮る。


■3.適正露出■
適正露出といってもカメラAEの適正露出のことではない。列車にとっての適正露出のこと。そのためにはカメラの標準設定である画面の全体を測光する多分割測光ではうまくいかない場合があります。写真のほとんどが列車が写る場合はそれでもいいんですが、上のような場合、余計な部分(機関庫・レール)までが測光されてしまう。そうしないためには測光モードを部分測光又はスポット測光にし、車両だけを測光するようにする。また、測光サークルが構図の問題上、車両に重ならない場合はAEロックを使用しましょう。また足回り(台車などの総称)が黒つぶれしないように状況によってはEV補正を+側にかけよう。車両にさえ露出が合えばいいので逆光時でも撮影法を間違えなければちゃんと撮れる。

■4.車両と同じ目線■
ホーム上から立って撮影する時、ホームの高さ+カメラまでの身長で車両の中心線よりカメラが高くなってしまう場合があある。状況におおじてしゃがんで撮影したりしよう。

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