どこまでがレタッチでどこからが偽造か

デジタル画像処理の発達で初心者でも簡単に写真を補正できるようになった。一方、合成写真により証拠の捏造などもできるようになってしまった。ここではどこまでデジタル処理が正当なものか考えていきたい。
レタッチ
トリミング 説明 画像の一部を切り抜くこと。
フィルムカメラ 現像時に拡大する。
正当理由 昔から行われ、プロでもしている。いまさらダメなどいえない。印刷時は写真の縦横の比率と印刷用紙の比率が異なると強制的にトリミングされることになりこれもダメだとはいえない。
利点 主題をはっきり分かりやすくできる。
欠点 撮影時の測光はトリミングされた部分ではなく、写真全体で行っているため、光の具合が場合によっては不自然になる。また画質が劣化する。
ホワイトバランス 説明 光の三原色(赤・緑・青)の比率を変えること。
フィルムカメラ レンズにフィルターを装着する。
正当理由 ホワイトバランスに基準などなく、カメラによって微妙に違う。また天気や室内の電球の種類によって色温度が変わり見た目どおりの色が再現できない場合があるため、ホワイトバランスを調整する。カメラの撮影時に調整できるし、パソコンでも出来る。
利点 赤みなどを調整して夕焼けの強調など芸術写真に効果を与えることもできる。
欠点 下手に使用すると不自然になる。また色情報がない画素(白飛び、黒つぶれ)は調整できない。
赤目補正 説明 赤目はフラッシュ撮影時に目の奥の網膜の毛細血管が映る現象。レタッチソフトで補正できる。
フィルムカメラ 知らない。(多分、ない)
正当理由 赤目は撮影上に起きた技術上の問題なので許される。
利点 赤目を消すことが出来る。
欠点 ない
偽造
合成 説明 ある写真から一部を切り取って別の写真へ貼り付けること。また余計なものを削除すること。
フィルムカメラ なし
不当理由 存在もしない状況を作り出すから。レタッチは赤目補正以外は写真の輪郭線をいじるものはない。
利点 嘘がつける
欠点 光の具合なども調整しなければいけない。
ほくろ削除 説明 美容の面からほくろを赤目補正と同じように削除する。
フィルムカメラ なし
不当理由 ほくろは見た目が悪くなるからといって削除してはいけない。ほくろは個性を表すもので写真にも残すべき。
利点 美人になる!?
欠点 実際に対面した時に相手がショックを受ける。

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